いつかくる、さよならする日。10月10日、愛猫のまるが天国へ旅立った。
21歳7ヶ月。とても とても 長く一緒にいたので、居て当たり前の存在だった。
2015年に慢性腎不全がわかり、それから毎日 皮下輸液という点滴を自宅でやることになった。最初は、猫も人も慣れるまで苦痛だったけれど、いつしか日課となり、それが生活の一部となっていった。
輸液をしても1~2年でしょうと病院ではいわれたけど、それから6年もがんばってくれた。
21歳、大往生 。
だけど、さびしいことに変わりはないよ 。
最後は肺水腫で苦しそうに亡くなった。
まるが死ぬ数時間前、心配でそばについていたら、まるの気持ちがすっと頭の中に入ってきた。
『わたしはみんなの生活の音が好きなの。だから普通にしていてね』
そうなんだね、普通にしているね。洗濯機を回し、こどもが歌いながらおもちゃで遊んだり、お昼ご飯を食べたり、いつも通り。そして午後2時ごろ、まるは逝ってしまった。
まるは、神田の和泉町で生まれた猫。
野良猫がお布団屋さんのベランダで子どもを産んだというのをきいて、もらいにいったのが出会いだった。4匹生まれたうちの2匹をもらってきた。手に乗るくらい小さくて、4匹の中で一番かわいい顔で、おむすびみたいに三角だった。それから毎日ずっと一緒だった。
さっき机でうたたねをしていたら、まるが部屋の前にいて、まんまるの目で見つめてた。あっ、まるだ!と思ったら、テレビが消えるみたいに夢がぱちっと消えてしまった。
まるに会いたいな。どうしているかな?
どこにいるんだろう。見えないかな?
さんまを焼いたからきっとテーブルのまわりにきているね。
